[本エントリーは加筆修正済みですが、旧ブログより移植したエントリーです。]
アラスカ旅行記メインイベントの「北極圏への旅」、
前回のエントリーでは少々寄り道した感じになったけれど、今後のエピソードでとても重要になる話なので、読んでない方は是非読んでおいて欲しい。
さて、今回は空が明るくなって風景も楽しめる様になってからのお話が始まる。前日に雪が降ったため、白率が上がったアラスカの手つかずエリアの様子を少しずつ紹介しようと思う。
空が明るくなるまでは、
既に行ったことがあるエリアを走っていたこともあって、ガイドさんの"講習"を一生懸命聞いていた。これまでにいくつか紹介している、この道の存在理由やこれから行く「
北極圏」とはどういう所なのかなどのレクチャー・質疑応答である。また、これから入って行く道はかなりの危険が伴う覚悟が必要な道である説明と、それに対応する充分な装備を持っているから安心して下さいという話などもあった。これを聞くとさらに自分だけで来なくて良かったなと思わされるわけだが、その装備のひとつに無線機がある。
ここで早速
前回の話が引っ張り出されるわけだが、この道はトラッカーたちのための道と言って過言でない。何トンというすごい量を積んだ重量級トラックが行き交う道ながら、凍った路面、雪崩の危険、吹雪などなど、難易度の高い道である。トラッカーたちは、その道を出来るだけ早く、しかしながら安全第一で走破する。そのため、往路、復路共にトラック間での情報交換はとても重要なことになっていて、例えば自分の通った道が凍り気味だったとして、向かいから来る車に、
「ヘイ、ちょっと凍ってるから気をつけるんだぜ」と声をかける感じだ。
お互いが顔見知りである必要もなければ、同じトラック会社である必要もない。こういう場所では、助け合いが命綱であり、持ちつ持たれつが高い次元で成立しているのだ。
ということで、ツアーバンでもガイドが向かいから来るトラックを見つけたら、
「今、ツアーバンが北上しています、少しスピードを遅くして警戒していただけると助かります」と声をかけたり、
「この先、急カーブがありますけど、路面どうですか?」などと聞いたりしていた。それぞれ
「りょーかい、いい旅を」とか、
「まー、平均より安全だと思うけど、ゆっくり気をつけな」とか返事が来る。ゆっくり走ってもらうことが出来るだけでもすごく助かる感覚は、激しい速度で重量級トラックが迫って来る、横を走り抜けるというのを体験しないと分からないかも知れないけど、
前回紹介した写真の様に、雪煙を巻き上げて走って行くのは本当に恐い。お仕事の邪魔になるという意識はあるかもしれないけど、こちらの安全のためだ、協力をお願いするのはとても重要だし、このツアー会社はトラッカーたちといい関係を築いているから、上記の様に気遣いの言葉をもらったりも出来る。逆に、
情弱なアホ観光客丸出しのレンタカーがこの辺りをウロウロしていたとしたら、、、
「おい!そこのチビ車!邪魔なんだよ!アホが!」とキレられるかも知れない。
そんなこんなで、さわりにしてすごく重要なことを色々学んだボクらは、第一休憩ポイントに入ることになった。
道の脇にたまにある民家エリアのひとつと業務提携?していて、休憩&トイレを借りるということが出来るらしく、裏にトイレのある、夏には小さなマーケット?の様な建物の前でバンが一時停止した。雪の深い小道だったので、一瞬ガイドは入るのを躊躇したけど、意を決して突入!という感じだったので、ここから出られなかったりして、とか思ったが、ガイドは、バンが冷えるのを嫌って、エンジンを付けたまま停車した。
辺りはまだ薄暗いけれど、もうすぐ太陽の熱で霧も晴れて、気持ちいい風景が見られるらしい。
ボクはトイレに行く必要がなかったので、この辺を少し歩くことにした。
これでも人が住んでいて、夏には観光客で賑わうらしい。
太陽は登っているけど、霧(雲ではないらしい)でまだまだ薄暗い。
この大量のタイヤは何に使うんだろう?
バンを前から見たところ。雪の世界に入るのに、白色って、ワーストチョイスなんじゃないか?とか思っていたボクは、びびり過ぎだったかもしれない(笑)。
上記の通り、少し車道に戻るのに苦労したけれど、何とか雪にスタックすることなく車道に出て、これから、次の休憩スポットまで2時間弱、ただひたすら白い世界を走ることになる。
すでに「世界の果て」を充分感じさせるこんな道を太陽が光照らしてくれるのを期待しながら、走り続けた。
「Alaska [26] - Day 6: Arctic Circle -4- 【Morning】」へ続く→→→
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*Photos by PENTAX K-7 + DA★16-50mm F2.8 ED AL [IF] SDM, RAW proceeded with Photoshop CS4 via Aperture 3.
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